〜信じて待つことの大切さ〜
子どもが劇的に変わる季節と、年齢がある。もちろん個人差はあるのだが、、、30年 この仕事をしてきて、そして、今 毎日 30人ほどの子どもたちと接し、1ヶ月に平均しても150人~250人。
土日クラスも合わせると1ヶ月に多い時では300人ぐらいの子どもたちと出会っている。
そんな中で感じることの一つに子どもが育つ姿というのは植物に似ているということ。
手をかけすぎても かけなさすぎても どちらも枯れてしまう。程よいタイミングで 手をかけるのが大事。目を離してもいけないし、手を出しすぎてもよくないでも一つ 子どもが成長するには何事もタイミングが大事で、そしてとっても大事な 「魔法の言葉」がある。
それは「信じる」それなんだなあ。。。
先日、アトリエにもう8年ほど通ってくれている親子とお話しする機会があった。アトリエに来た当時はとにかく教室中を走り回り 飛び回り、 先生を見るとは飛びついて でも絵を描き始めるととんでもない集中力の子 学校でも同じみたいで興味あること以外には、やらない。とにかく、できないことがあると座ってくれない。嫌なことは嫌、、、アトリエでの授業は 彼女の言動で何度も中断することもあった。そんな子が 今6年生になり、もうなんだかすっかり!!もうね、ほんとにね、、変わってしまって、、、なんと!!なんと!!聞けば今や、学校では生徒会や学級委員までやっているとか、、アトリエでもいろんなことを任せてもテキパキテキパキ!!え、、いつから?? なんで こうなったんだろう。
たった数年で、、もちろん 少しづつ変わっていたのは、アトリエの講師一同みんな知っていて、みんな見ている、、でも、やっぱり、謎だ! ということで、、けいこ先生は聞いてみたのだ!「いつからそんなに変わったの?? 」
本人に聞いても、はにかみながら首を傾げるだけだった、そこで お母さんに聞いてみた
すると
「なんででしょうねえ、いつの間にか こうなっていたので、 え〜本当に、いつからなんだろう、、あ〜でもね先生。この子は小さい頃から 私にないものをいっぱい持っているから、この子のやることは全部大丈夫だって思っていました。心配ない。この子はすごい、この子は本当にすごいなあってずっと思っていました。そうですね、信じていましたこの子のこと」
って、、、それを聞いていた彼女も
「お母さんは、いつも、何やっても、いいよって言ってくれた。もちろん 危ないこととかダメなことはダメなんだけど、やりたいって言ったことは いつも いいよって言ってくれてダメって言われたことはないかも。怒られた記憶があんまりない」
お母さんは何度も 「ずっと信じていたから。この子は大丈夫だって」って笑顔で、さらっと、言う。ああ、そうだった!そうだった!!お母さん、昔から、いつだって笑顔。そういえば、彼女のお父さんもいつも笑顔。そしてこどものいつも味方だった。
私は、あらためて気づく。ああ、、そうか、そうだった子どもは大丈夫なんだった。
そしてこどもを育てる お母さんの言葉って すごいなあ、って思った。私も、アトリエでたくさんの子どもたちと出会う中で、気づいたこと、教えてもらったことの一つは 子どもはみんな「大丈夫」
私もいつもみんな「成長する」って知っているし、それを 信じている。
ダメな子なんて私のアトリエにはいないのだ。
しかし!!それを言葉にちゃんとしているこの親子は本当に すごいなあと、、思った
子どもが変わったのではないのだ。子どもはみんな「成長」するのだ。自分らしく「成長」するのだ。
そして親ができることは 自分のこどものことを心底信じること。
この大切さを改めて見せてもらった。
彼女は今年 中学生になる。ここからどんな大人になっていくのか?とても楽しみなのであります。