著名人からのメッセージ
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松本雅隆
1952年門司生まれ小倉育ち
O型
特技:らくがき
古楽奏者(中世・ルネサンス時代の楽器)
音さがしの旅人
空想楽器製作 作詞作曲
カテリーナ古楽合奏団
ロバの音楽座
ロバの学校を主宰。
「僕と音楽との出会い」
小さい頃、ピアノも習ってなかったしこれと云って得意な楽器もなかった。でも音楽は何よりも大好物だった。雲を見ては口笛を吹き、花を見ては鼻歌を歌いニコニコした。歌謡曲、クラシック、ジャズ、浪曲等など訳も分からず分け隔て無く、とにかく音が好きで真似をしては歌い踊り出す少年だった。音楽はへんてこな物語をあれこれとつくり出し、知らない国の知らない人と出会わせてくれた。あの頃引き出された自由な想像力は、長い年月が経ち今ごろになって自分の作品となって噴き出して来る。小さい頃の体験、宝物。
「文化」は人の心に潤いをもたらし、憎しみや争いを沈め、笑顔を生みだす人間固有のステキな魔法。この魔法を浴びると原初的なエネルギーがムクムクと動き出し、ココロ震え、ラララと歌い踊り繋がり、そして互いに考え合う。この営みは今も昔もなんにも変わらない。身体の奥の奥のズーと奥にある荒涼とした地平を「耕し」異次元への扉を開いてくれる。音楽、美術、舞踏、演劇、食、文芸etc. ・・・・。
「ロババスが行き交うケヤキ並木」
次のストーリーは、音楽家である一市民が、常々抱いている立川の理想風景です。音楽・文化の創造はこのような簡単なスケッチからは始ります。理想を持てば不可能はありません。
立川の駅からは、バスの代わりにロバが引いて走る「ロババス」と云うのが出発します。柏団地行きは青いロババス、音大行きは赤いロババス、そんな具合に、いろんな色に塗り分けられた木製のバスが行き交っています。しかし立川通りは、とろとろと走るロババスが通る度に大渋滞となり、立川市役所の市民苦情電話サービスには連日苦情電話パニック? と、お思いでしょう。それが一本もありません。道路にはころころとロバくんの糞がころがっています。たましんの隣のロバの水飲み広場ではヒッピーのおっちゃん達が嬉しそうに餌をあげています。そんな光景も、あの頃よりずっと優しく何かとても豊かな感じがします。ロババスが往来する傍らでは、子ども達が駆けっこをしたり、季節の歌を大声で歌いながら陣取りなどして遊んでいます。ふしぎなことに、車の渋滞によるクラクションの音は全くきこえてきません。実は、立川駅周辺の車道は全部、地下に潜りそこを車は走っているのです。立川にはさほど立派なホールはありませんが、ロババスが走り出した頃から、道には音楽が溢れ立川名物のケヤキ並木も戻ってきました。家にこもっていた子どもや老人たちも道に出てきました。街はみんなが快適と思えるような風景へとだんだん変化しています。
※2002年立川市文化芸術のまちづくり条例を作る委員と成りその時に提出した作文。